介護ソフト 業務改善

介護ソフト、まだExcelで粘れる? VBAを作り込んできた立場で、移行の見極めを正直に切り分けた

この記事の要点


- 介護・障害福祉の集計業務は、Excel/VBAでもかなり自動化できます。私が支援した現場では、シフト作成が月初1日から約2時間、給食・検食簿まわりの集計が月5日から約2日まで縮みました。
- ただしExcelは万能ではありません。利用者・職員・拠点・入力者が増えたときに、データ量と属人化の限界が必ず出ます。
- だから結論は「今すぐ介護ソフトを買う」でも「Excelで粘り続ける」でもなく、自分の施設がどちら側かを見極めることです。
- 限界が見えているなら、介護ソフト・カスタム開発・補助金を横並びで比べ、先に「どの業務を移すか」を決めるのが安全です。

介護ソフトを調べると、「Excel管理はもう限界」「早くシステム化すべき」という記事がたくさん出てきます。書いてあること自体は、間違っていません。ただ私は、その手前にもう一段、立ち止まる場所があると思っています。

私は介護ソフトの開発会社の人間ではありません。外部から業務改善を支援する立場で、介護・障害福祉の現場に合わせて Excel と VBA(エクセルを自動で動かす仕組み・ボタン一つで集計が終わるあれ)を作り、実際に毎月の作業時間を削ってきました。その経験から正直に言うと、規模の小さい施設が、いきなり高機能なソフトに飛びつく必要はありません。

一方で、Excelで粘り続けることにも、はっきりと限界があります。私はその限界に達した現場も見てきました。この記事ではExcelを持ち上げすぎず、介護ソフトも過信せず、「どこまでならExcelでよくて、どこからは移行すべきか」を、自分の手を動かしてきた立場で切り分けます。

Excelを残すかシステムへ移すかを3段階で判断する図解
Excelで続ける、移行を検討する、個別開発も比較する施設の分かれ目

介護の業務、Excel/VBAでどこまで自動化できる?

結論:シフト、給食・検食簿、工賃計算のような「毎月くり返す集計業務」は、Excel/VBAでもかなりのところまで自動化できます。入力のしかたを整え、ボタン一つで集計が終わる形にするだけで、月の作業時間は大きく変わります。

私が支援したある介護・障害福祉の事業者では、もともとExcelに関数を詰め込んで業務を回していました。そこに私がVBAを組み込み、次のような業務を自動化していきました。

私が実際にExcel/VBAで自動化した業務


- シフト関連:シフト表の作成、残業の集計、給料の集計。各職員の出勤希望はGoogleフォームで集め、その回答をVBAに渡して集計しました。月初に丸1日かかっていたシフト作成が、約2時間で終わるようになりました。
- 給食・検食簿(けんしょくぼ):職員が朝・昼・夜のどれを食べたか、検食(食事の安全を職員さんが先に確認する係)の当番は誰か、利用者の食事管理、献立の作成、従業者の食事数の管理。これらの集計をまとめて自動化し、月に5日ほどかかっていた作業が約2日になりました。
- 工賃計算:就労支援(障害のある方が働きながら自立を目指す場所)を利用している方が行った作業に対して、工賃(作業に対するお礼のお金)を計算する部分も整理しました。

シフト作成と給食・検食簿でExcel VBAにより作業時間が短縮された例
シフト作成と給食・検食簿のような月次集計は、Excel/VBAの効果が見えやすい領域

この範囲なら、Excel/VBAは十分に戦えます。むしろ、現場が慣れた帳票や入力のやり方をそのまま活かせるぶん、既製のソフトよりも早く現場になじむこともあります。

ちなみに、こうした「現場の手間を減らしたい」というニーズは、私の支援先だけの話ではありません。介護労働安定センターが厚生労働省の指針のもとに毎年行っている『介護労働実態調査』でも、職員の業務量の多さや記録の手間が、運営上の大きな悩みとしてくり返し報告されています(参考:介護労働実態調査(介護労働安定センター))。Excelで戦える範囲を見極めることは、こうした業界全体の悩みに、一つずつ手を打っていく作業でもあります。

ここで強調したいのは「Excelがすごい」という話ではありません。大事なのは、業務の構造を整理すれば、Excelでもちゃんと効果が出るということです。裏を返すと、構造を整理しないまま介護ソフトを入れても、同じ混乱がソフトの上で再現されるだけです。

なぜExcel管理は「いつか限界」が来る?

介護施設の事務担当者がExcel入力と紙書類の多さに悩んでいるフラットイラスト
入力や紙書類が増えるほど、Excel管理は少しずつ確認の負担が大きくなります。

結論:Excelの限界は、機能が足りなくなるからではなく、「人が増える」「データが増える」「作った人しか直せない」の3つで来ます。最初は便利だったものほど、規模が大きくなると壊れやすくなります。

例えるなら、家の冷蔵庫に似ています。買ってきたばかりのころはスッキリ整理されているのに、ある日ドアを開けたら、奥のほうに賞味期限の切れたタッパーがいくつも見つかる。Excel も、人とデータが増えるたびに、見えないところで「期限切れ」がたまっていくんです。

Excelで回している業務がつらくなる理由は、「Excelが古いから」ではありません。私が見てきた現場では、こういう小さな問題が静かに積み重なっていました。

  • 人が増えたり辞めたり、制度が変わったりするたびに、関数の参照先がずれる
  • 項目を足したのに、肝心の集計に反映されない
  • 手書きの紙から入力するときに、打ち間違いが起きる
  • 同じ内容を、別の表に何度も入力している
  • 欲しい数字がどこにあるのか分からず、そもそもこの数字は合っているのか不安になる
  • 結局、作った人にしか直せない状態になっている
スガヤン
業務改善コンサル視点: Excelの限界は、ある日突然「もう無理です」と来るわけではありません。少しずつ、確認に使う時間が増えていくんです。「この数字、合ってるかな」と見直す時間が増えてきたら、それはもう効率化のツールではなく、確認作業を生み出す仕組みに変わりかけています。

とくに介護・障害福祉は、利用者が増えればデータが増え、職員が増えれば入力する人も増えます。すると、最初は一人が頭の中で把握できていたExcelが、組織全体で使う共通の土台としては、だんだん心もとなくなっていきます。

同じような感覚は、外部の経営調査でも見えます。福祉医療機構(WAM)が運営する WAM NET の介護経営情報では、人材確保や業務効率化が、介護事業者のいまの経営課題として何年もくり返し上位に並んでいます(参考:WAM 経営分析参考指標(福祉医療機構))。Excelそのものが古くなったわけではなく、「現場のしんどさをExcelだけで支えるには、ちょっと荷が重くなってきた」、そんなイメージです。

この状態で「まだExcelで頑張る」のか「介護ソフトやシステムへ移る」のかを決めるには、気分ではなく基準が要ります。なお、属人化そのものの考え方は属人化を解消する方法でも整理しているので、あわせて読んでみてください。

Excelで「まだ十分な施設」と「限界が来た施設」は何が違う?

Excel管理に限界が来るサインをまだ十分、移行サイン、危険サインで整理した図解
Excelが悪いのではなく、人・データ・直せる人の増え方で限界が近づく

結論:単一拠点で、入力する人が少なく、月次の集計で足りているなら、Excelでまだ十分なことが多いです。逆に、多拠点・多人数入力・リアルタイム共有・データ量の増加が重なってきたら、移行を検討する時期です。

見るポイント Excelでまだ十分な施設 移行を検討すべき施設
拠点の数 単一拠点が中心 複数拠点で数字をそろえる必要がある
入力する人 入力担当が少なく、ルールを守れる 入力者が多く、入力漏れや遅れが増えている
集計の頻度 月次・週次で間に合う 日次やリアルタイムに近い確認が要る
業務の範囲 シフト・食事数・工賃など限定的 記録・請求・勤怠・帳票・外部連携まで広がっている
直せる人 作った人以外でも最低限は直せる 作った人しか直せない状態になっている
データ量 利用者・職員が少なく、動作も軽い 利用者・職員が増え、処理や管理が重くなってきた
スガヤン
業務改善コンサル視点: 私は「Excelは悪、介護ソフトは善」とは思っていません。まだExcelで十分な施設まで急いで移行すると、ソフト代と運用変更の手間だけが増えます。逆に、データ量と入力者がふくらんだ施設がExcelにしがみつくと、確認作業と属人化が、そのまま経営のリスクになります。どちらに転んでもしんどい。だから見極めが要るんです。

こうした見極めには、国の後押しもあります。厚生労働省は『介護分野におけるICTの利用促進』として、介護記録や請求のしくみを電子化するための支援を続けています(参考:厚生労働省 介護テクノロジー(ICT)の利用促進)。「ICT」というのは、パソコン・スマホ・ネットの仕組みで現場の作業を軽くしていく取り組みのことです。Excelで戦うのか、介護ソフトに移るのかを決めるときは、こうした国の支援メニューが背中を押してくれる場面もあります。

もう一段ふみこんで、選択肢ごとに整理するとこうなります。

選択肢 向いている状態 気をつけること
Excel/VBAを続ける 業務範囲が限定的で、入力ルールを守れる 作った人しか直せない状態にしない
介護ソフトへ移る 記録・請求・帳票などの標準業務を一元化したい 現場独自の帳票や運用が残ると二重入力になる
カスタム開発 既製ソフトに業務が合わず、独自の要件が多い 要件定義と保守体制を先に決めておく

まだExcelで十分な施設の方へ


まだExcelで十分な施設は、あわてて移行せず、まず「毎月見る数字(稼働率や作業時間など)と、集計用のひな型」を整えて、入力ルールと月次確認の型を作るのがおすすめです。型さえできていれば、後でソフトに移すときも、移行がぐっと楽になります。

Excelを限界まで活かすには、何に気をつければいい?

入力、集計、出力を分けて業務の流れを整理する図解
システム名を選ぶ前に、入力と出力を分けて業務の流れを整理する

結論:Excelを長く使うなら、最初に「入力」と「出力(アウトプット=最後に見たい表)」を分けてください。見た目の帳票にそのまま入力していく作り方は、あとから必ず直しにくくなります。

これはキッチンの収納に似ています。食材をしまう棚と、料理を盛り付ける食器の棚を分けると、料理がぐっとスムーズになります。逆に同じ棚にぐちゃっと入れていると、何かを取り出すたびに時間がかかります。Excel も同じで、入力する場所と、見せる場所を分けるだけで、後の作業がとても楽になります。

私が支援した現場でも、元データは既存のExcelでした。関数があまりにも詰め込まれていて、一つずつ追いかけるだけで時間が溶けていく状態です。そこで私は、既存ファイルをそのまま直すのではなく、出したい項目を洗い出し、入力を担当している人に確認したうえで、一から作り直すことを選びました。

スガヤン
業務改善コンサル視点: 一番効いたのは、入力と出力を分けたことです。前のファイルは、提出用の表にそのまま手入力していました。見た目は分かりやすいんですが、集計や項目変更にものすごく弱い。入力は入力のシート、出力は出力のシート、と割り切って分けるだけで、後からの修正が見違えるほど楽になります。

私が実装するときに気をつけている勘所は、次の3つです。

step
1
入力元を1か所に決める:Googleフォーム、入力専用シート、既存のExcelなど、どこからデータを受け取るかを先に決めます。同じ内容を人が何度も入力しなくていい形にします。


step
2
集計ルールを言葉にする:勤務、食事数、検食当番、工賃など、何をどう集計するかを業務ごとに整理します。制度や報酬の専門的な判断が要るものは、ここで無理に自動化しません。


step
3
出力を用途で分ける:職員向け、管理者向け、提出用と、目的ごとに出力を分けます。最後はボタン一つで集計・更新できる形にすると、現場の負担が下がります。

この考え方は、シフト作成のような限定された業務でとくに効きます。シフト自動化の細かい手順は介護施設のシフトをExcelで作る限界にまとめているので、そちらをご覧ください。ここでは、あくまで「移行を判断する前の土台」として押さえておいてください。

Excelの限界が来たら、何に移ればいい?

介護施設の施設長と支援者がシステム移行について相談しているフラットイラスト
移行先を決める前に、施設の運用と必要な帳票を一緒に整理します。

結論:移行先は「介護ソフト」「カスタム開発」「既存Excelの作り直し」の3つで考えます。最初にサービス名を選ぶのではなく、どの業務を移すのかを決めるのが先です。

Excelの限界が見えてきても、いきなり1社に問い合わせるのはおすすめしません。まず、選択肢を分けて考えます。

移行先 向いているケース 次に読む記事
介護ソフト 記録・請求・帳票などの標準業務をまとめたい 介護ソフト比較
カスタム開発 既製ソフトに業務が合わず、現場独自の帳票や運用を残したい 介護向けカスタム開発
補助金の活用 ICT導入やシステム化の費用負担を抑えたい 介護施設のICT補助金

既製の介護ソフトで足りるなら、まずはソフト比較で十分です。既製ソフトに業務がどうしても合わないなら、カスタム開発や業務改善の相談に進むほうが現実的です。

介護ソフトを選ぶうえで、もう一つ知っておくと安心なのが、厚生労働省の『LIFE(科学的介護情報システム)』です。LIFE は、施設で集めた介護のデータを国に送って、ケアの質を高めていくための仕組みです。むずかしく聞こえますが、家計簿アプリに似ています。自分の家計を入れていくと、平均と比べて「うちは外食が多いな」と気づくのと同じで、施設のデータを集めると、現場のケアの傾向が見えてきます。加算を取るときに LIFE 対応が条件になる場合もあるので、検討中の介護ソフトが LIFE 連携に対応しているかも確認しておくと安心です(参考:厚生労働省 LIFE(科学的介護情報システム))。

どの業務をシステム化すべきか迷ったら


「どの業務をシステム化すべきか」「既製ソフトで足りるのか、カスタム開発が要るのか」が見え始めたら、複数の開発会社に同じ条件で相談するのが安全です。1社だけに相談すると、その会社の得意な領域に話が引っ張られやすくなります。発注ナビなら、要件を伝えるだけで条件に合う会社を無料で紹介してもらえます。

介護業務のシステム化を無料で相談する(発注ナビ)

なお、入力の手間そのものを減らしたいなら、音声入力や議事録系のツールが補助になることもあります。ただし介護記録や個人情報の扱いは、施設の規程・契約条件・セキュリティ要件を必ず確認してください。

移行で失敗しないために、何を先に潰しておく?

介護施設の事務作業が整理され、職員が落ち着いて確認しているフラットイラスト
入力・集計・出力の流れが整理されると、Excel継続でもシステム移行でも判断しやすくなります。

結論:移行の失敗は、ソフト選びよりも「現場が入力しない」「元データが汚い」「途中で構造を変えたくなる」で起きます。ここを先に潰しておかないと、どのツールを選んでも同じところで詰まります。

私がExcel/VBAで業務改善をしたときも、つまずきは技術そのものより、運用の側に多くありました。

移行前に確認しておきたい落とし穴: 元データが整っていない、現場が入力してくれない、入力の鮮度が低い、そもそもVBAが許されない環境がある、PCがとても苦手な人がいる。こうした問題は、介護ソフトに移っても自然には消えません。むしろ「高いお金を払ったのに変わらない」という不満になって返ってきます。

スガヤン
業務改善コンサル視点: 私の経験では、途中で「やっぱり構造から変えないとダメだ」と分かることが、わりとよくあります。それ自体は悪いことではありません。だからこそ、移行の前に「誰が、いつ、何を入力して、何を出したいのか」を紙に書き出しておく。サービス名を選ぶより先に、業務の入口と出口を決めておくほうが、ずっと大事です。

費用面の不安があるなら、中小企業庁の『IT導入補助金』を使える可能性も検討してみてください。介護事業者向けにも活用例があり、IT化(パソコンやスマホで業務を楽にするしくみ)にかかる費用の一部を、国が出してくれる仕組みです(参考:中小企業庁 IT導入補助金 公式サイト)。対象になるかは、年度・公募の回・導入するツールによって変わるので、最新の公式情報を必ず確認してください。詳しくは介護施設のICT補助金 完全活用ガイドで整理しています。

もしExcelの不具合やマクロの停止が頻発しているなら、移行を考える以前に、すでに運用リスクが出ているサインです。トラブル対応はExcelマクロが動かないときの確認ポイントもあわせて参考にしてください。

この記事はどんな施設に向いている?向いていない?

結論:Excelを残すか移行するかで迷っている、小〜中規模の介護・障害福祉施設に向いています。すでに大規模な基幹システムの導入が決まっている法人には、この記事より個別の要件定義が必要です。

  • 向いている施設
  • 今もExcel/VBAで業務を回している
  • シフト・食事数・工賃などの集計に、毎月時間を取られている
  • 利用者や職員が増えて、Excelの動作や管理が重くなってきた
  • 介護ソフトに移るべきか、まだExcelでよいか判断したい
  • 既製ソフトとカスタム開発の違いを、先に整理しておきたい
  • 向いていない施設
  • 導入する介護ソフトが、すでに決まっている
  • 加算管理・稼働率・収支分析だけを、深く知りたい
  • 制度対応の正確な解釈を、この記事だけで判断したい
  • 現場の入力ルールを整える気が、まだない

よくある質問

Q1:介護施設はExcelで何年くらい粘れますか?

年数では判断できません。単一拠点で入力者が少なく、月次の集計が中心なら、何年も使えることがあります。逆に、利用者・職員・拠点・入力者が増えてデータが重くなってきたら、年数に関係なく移行を検討する時期です。「何年使ったか」ではなく「今どれだけ重くなっているか」で見てください。

Q2:VBAは素人でも作れますか?

小さな自動化なら、学びながら作れます。ただし、職員の給与集計や利用者にかかわるデータなど、間違いが許されない業務は慎重に進めてください。作った人しか直せない状態になると、それは効率化ではなく、新しい属人化です。

Q3:介護ソフトへの移行費用はいくらですか?

費用はソフトの種類、利用者数、拠点数、必要な機能で大きく変わります。この記事では確認できない金額を断定しません。候補を比べるときは、初期費用・月額・データ移行費・サポート費・帳票のカスタマイズ費を、それぞれ分けて確認してください。

Q4:補助金は使えますか?

年度、自治体、制度の区分、対象ツールによって変わります。IT導入補助金や介護テクノロジー関連の支援制度と接点がある場合もありますが、対象になるかは公式情報と所管の窓口で必ず確認してください。補助金の全体像は介護施設のICT補助金記事で整理しています。

Q5:多拠点でもExcelで粘れますか?

多拠点になるほど、Excelだけで粘る難易度は上がります。ファイルの版が分かれる、入力ルールが拠点ごとにばらつく、集計のタイミングがずれる、といった問題が起きやすいためです。拠点ごとにファイルが分かれ、数字が合っているか不安になっているなら、移行を考えるサインです。

Q6:Excelから介護ソフトへデータ移行できますか?

移行できるかは、Excelのデータが整っているか、移行先のソフトが受け入れる形式に対応しているかで変わります。元データが汚い場合は、移行の前に整理が必要です。業者に相談するときは、今使っているExcelを見せて、移行の範囲と費用を確認してください。

Q7:介護経営情報の報告義務化にはExcelで対応できますか?

制度対応は、この記事だけで断定できません。一般論として、報告する項目を正しく集め、確認し、提出できる体制が要ります。Excelで対応できるのか、介護ソフトや会計システムとの連携が要るのかは、公式情報・顧問税理士・社労士・所管窓口で確認してください。

まとめ:介護ソフトに飛びつく前に、まず自分の施設がどちら側かを見極める

結論:Excelで十分な施設は、入力と出力を分けてもう少し粘れます。ただし、利用者・職員・拠点・入力者が増え、データ量と属人化が限界に近づいたら、介護ソフトやカスタム開発への移行を検討すべきです。

私がExcel/VBAで支援した範囲では、シフト、給食・検食簿、工賃計算のような集計業務は、大きく効率化できました。月初に丸1日かかっていた作業が約2時間になり、月5日かかっていた集計が約2日になる。そういう改善は、確かに起こります。

それでも、規模が大きくなればExcelは限界を迎えます。だからこそ、判断は次の3つに分けてください。

  1. まだExcelで十分なら、入力ルールと出力を整理して、もう少し粘る
  2. 標準業務を一元化したいなら、介護ソフトを比較する
  3. 既製ソフトに合わないなら、カスタム開発や業務改善の相談を検討する

どの業務を、どこまで移すのか。それを先に決めてから動けば、私の経験では、移行で大きくつまずくことは、ほとんどありません。

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著者情報

スガヤン(外部から介護・障害福祉の業務改善を支援)

スガヤンは、中小企業と介護・障害福祉領域の業務改善を支援してきました。介護ソフトの開発会社ではなく、外部の立場で、現場に合わせたExcel/VBAの実装と業務改善を手がけています。この記事で実体験として扱ったのは、シフト・給食・検食簿・工賃計算の自動化、入力とアウトプットを分ける設計、そして現場入力やデータ整備でのつまずき、までです。

最終更新:2026-06-10

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