この記事の結論
- 一般照明用蛍光灯は2027年末で主流の直管(三波長形)の国内製造・輸入が全面禁止になる(水俣条約に基づく決定)。コンパクト形と直管ハロりん酸塩形は2026年末で先行禁止
- 介護施設は24時間点灯エリアが多く、LED化で照明電力50〜60%削減・投資回収2〜4年が標準
- 2026年度は省エネ・非化石転換補助金(経産省)・ZEB関連補助金(環境省)・自治体の脱炭素補助が併用可能
- 業者選びは「介護施設の工事実績」「夜間・休日対応」「補助金書類サポート」の3基準で見ると失敗が減る
- 1社ずつ問い合わせるよりも、一括見積もりサービスで複数社比較するほうが価格交渉力が出る
この記事はあなたに合っていますか?読み始める前の3択
結論からいうと、LED化は工事費だけで判断せず、電気代削減、補助金、夜間稼働への影響をセットで見るべきです。
| 🅰️ 蛍光灯のままで大丈夫か気になっている | 「2027年蛍光灯ショック」+「ROIシミュレーション」 |
| 🅱️ 使える補助金を整理したい | 「補助金一覧 2026年版」 |
| 🅲️ もう業者を選ぶ段階に来ている | 「業者選びの3基準」+「一括見積もり活用」 |
⚠️ 本記事は2026年5月時点の業界資料・行政資料・複数業者の公開情報を中立的に整理したものです。補助金の制度・金額・対象は年度や自治体で大きく変わるため、申請にあたっては各補助金の公式サイトと所管自治体での最新情報をご確認ください。
2027年の蛍光灯規制で介護施設には何が起きますか?
先に答えを言うと、介護施設の主流である直管蛍光灯(三波長形)は2027年末で国内の製造・輸入が終わります。「今すぐ使えなくなる」のではなく「新品が買えなくなる」のが正確なところです。
まず、なぜ今LED化の話題が急に出てきているのかから整理します。前提を押さえないと、補助金や業者選びの判断軸も決まりません。
水俣条約による段階的禁止スケジュール
2023年11月、スイス・ジュネーブで開催された「水銀に関する水俣条約 第5回締約国会議」で、一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入を段階的に廃止することが決定しました(参考:環境省「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議の結果について」)。水俣条約というのは、水銀を使った製品の使用を世界全体で減らしていくための国際的な約束ごとのことです。スケジュールは次のとおりです。
- コンパクト形蛍光ランプ(CFLi):2026年末(2027年1月1日施行)で製造・輸出入禁止
- 直管蛍光ランプ・ハロりん酸塩形(NFL系):2026年末で製造・輸出入禁止
- 直管蛍光ランプ・三波長形(Hf 等):2027年末で製造・輸出入禁止
💡 介護施設で使われている直管蛍光灯のほとんどは三波長形(Hf)のため、実質的には「コンパクト形・ハロりん酸塩形は2026年末、主流の直管は2027年末」と覚えればOKです。ただし古い施設でハロりん酸塩形(NFL)の直管を使っている場合は2026年末で先行終了するので要注意。器具のラベルで形式を確認してください。
つまり「あと半年〜2年半でほぼ全ての蛍光灯が新規入手できなくなる」ということです。例えるなら、自動車業界でガソリン車の新規生産が段階的に終わっていくのと同じ流れですね。日本照明工業会(JLMA)もこの規制を公式に告知しており、業界としては「LED化はもはや選択肢ではなく前提」というスタンスに切り替わっています。
「在庫はいつまで持つか」の現実的な見立て
条約は「製造・輸入の禁止」を定めるもので、既存の蛍光灯の使用や、禁止前に輸入された在庫品の流通までは禁止していません。法的にはこういう整理です。
- 既設の蛍光灯器具:禁止後もそのまま使用可
- 既に輸入された在庫品:禁止後も販売・流通可
- 新規製造・輸入:禁止日以降は不可
ただし、現実的には「禁止になる前後から在庫が一気に消費され、2027年後半〜2028年にかけて品薄・価格高騰」というのが業界の見立てです。蛍光灯は施設運営者が「切れたら買う」消耗品なので、規制から半年〜1年程度で安定供給が止まると想定するのが現実的でしょう。
規制ギリギリで切り替える3つのリスク
「ぎりぎりまで蛍光灯を使い切ってから考える」という選択肢もあります。ただし、その場合に発生する典型的なリスクが3つあります。
- 業者の繁忙期:2027年後半は全国の施設・店舗が一斉にLED化に動くため、見積もり依頼が殺到し、工事日程は半年〜1年待ちになる可能性が高い
- 補助金枠終了:補助金は予算枠が決まっているため、駆け込み需要で申請者が殺到すると早期終了します(後述)。早めに動いた施設の方が補助金を取りやすい
- 運用混乱:補助金あり vs なし、夜間工事 vs 部分工事など、判断材料を整理する時間が足りないと「とりあえず一番安い業者に頼む」になりがちで、後悔につながりやすい
ここまでで分かること: 蛍光灯規制は「やる/やらない」ではなく「いつやるか」のフェーズに来ています。早めに動くほど補助金も業者も選択肢が多い段階で動けます。
介護施設の電気代はなぜ高く、LED化の効果が大きいのですか?
結論からいうと、介護施設は廊下や夜勤動線など24時間点いている照明が多く、点灯時間がオフィスの1.5〜2倍あります。だからLED化の削減効果が建物の中でも大きく出ます。
規制を前提に置いたうえで、次は「LED化でどれくらいメリットがあるのか」を整理します。介護施設は一般オフィスと比べて、LED化の費用対効果が大きく出るタイプの建物です。
24時間点灯エリアの実態
介護施設の照明は「業務時間だけ点ける」というオフィスとは構造が違います。代表的な常時点灯エリアは次のようなものです。
- 夜勤者の動線:廊下・ナースコール表示灯・スタッフルーム周辺は夜間も点灯
- 共用部:エレベーターホール・階段室・トイレ前の通路
- 居室・談話室:転倒予防のため夜間も常夜灯クラスの明かりを残す
- 浴室・脱衣室:日中の利用集中時間が長く、湿気で従来型蛍光灯は劣化も早い
結果として、介護施設の年間点灯時間は一般オフィスの1.5〜2倍程度になることが珍しくありません。1日24時間×365日のうち、エリアによっては年間6,000〜8,000時間点灯しているケースもあります。建物全体としては、24時間営業のコンビニに近い感覚です。
50床特養で月50〜75万円という現実
介護施設の電気代規模は、参考情報として公開されている記事や業者公表データを総合すると、おおむね次のようになります(あくまで目安です。実際は地域・電力契約・空調機器の更新時期で大きく変動します)。

| 施設規模 | 月額電気代の目安 | 年額の目安 |
|---|---|---|
| デイサービス(小規模) | 10〜20万円 | 120〜240万円 |
| 30床(小規模特養・グループホーム) | 25〜40万円 | 300〜480万円 |
| 50床(標準的な特養) | 50〜75万円 | 600〜900万円 |
| 100床(大規模特養) | 90〜140万円 | 1,100〜1,700万円 |
このうち電気代の内訳は空調40〜50%・給湯20〜30%・照明等20%程度です(出典:介護施設向け電気代解説記事の業界平均値)。照明だけで月額10〜15万円かかっている計算です。
LED化で照明電力50〜60%削減・回収2〜4年の根拠
LED照明の消費電力は蛍光灯のおよそ1/2、白熱灯のおよそ1/6です(日本照明工業会データ)。たとえば一般的な蛍光灯器具(68W相当)を同じ明るさのLED器具(34W相当)に置き換えると、照明電力は約50%減になります。
LED化の電力削減・寿命データ
- 消費電力:蛍光灯比50〜60%減
- 寿命:4万時間以上(蛍光灯は約6,000〜10,000時間)← 24時間つけっぱなしでも約4.5年もつ計算
- 投資回収期間:2〜4年(介護施設の場合・補助金なしの試算)
- 人感センサー併用で追加10〜20%減(トイレ・倉庫・階段室で効果大)
これを介護施設のスケールに当てはめると、50床特養で年間100万円前後の電気代削減になる可能性があります。初期投資(後述)を考えても、回収期間は補助金なしで2〜4年。補助金が使えれば1.5〜2.5年程度まで短縮できます。
ここまでで分かること: 介護施設は一般オフィスより点灯時間が長い分、LED化の費用対効果が大きい建物タイプです。回収2〜4年は、設備投資の中ではかなり短い部類に入ります。
介護施設で使える省エネ補助金には何がありますか?
先に結論をいうと、介護施設が現実的に狙えるのは「SIIの省エネ補助金(LED単独でも申請可)」が主軸です。ZEB・自治体・厚労省系は、改修の規模や地域に応じた併用候補になります。
2026年度に介護施設が使える省エネ・LED系補助金は、大きく国の制度・自治体の制度・厚労省系の3グループに分かれます。それぞれの主な制度を整理します。
国の制度①:省エネ・非化石転換補助金(設備単位型 Type III)
経済産業省所管で、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)が事務局を務める最大手の省エネ補助金です。SIIというのは、経済産業省と一緒に省エネ系の補助金を実際に運営している団体のことです。LED照明の単独入替は「設備単位型(Type III)」のカテゴリで申請するのが一般的です(参考:syouenehojyokin.sii.or.jp)。
- 対象:中小企業者等(介護事業者・医療法人・社会福祉法人を含む)
- 要件:SII指定の型番リストに掲載されている設備を更新すること(Type IIIは設備の指定型番リスト方式で、複雑な削減率計算は不要)
- 補助率:1/3〜1/2(年度・区分・GX要件適合性による)
- 公募時期:年に複数回(最新スケジュールは SII 公式で必ず確認)
💡 2026年の公募状況(2026年6月時点):省エネ・非化石転換補助金は第2回公募が2026年6月1日〜7月9日で受付中です。制御機能付きLED照明器具は設備単位型(Type III)の対象で、補助率は従来枠で更新時1/3、トップ性能のGXⅢ類型なら更新時1/2です。公募の回次や締切は年度内でも変わるため、申請前に必ずSII公式(syouenehojyokin.sii.or.jp)で最新の受付状況を確認してください。
SIIの型番リストに掲載されていないLED製品は対象になりません。業者選びの段階で「SII型番リスト掲載品を選定できるか」を確認してください。建物全体の大規模な省エネ改修を狙う場合は別途「工場・事業場型(Type I)」があり、こちらは既存比一定割合以上の削減率が要件になります。
国の制度②:ZEB 関連補助金(環境省事業/事務局 SII)
環境省事業として運営されるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実証事業で、事務局・公募窓口は SIIが担当します。ZEB というのは、断熱や設備の工夫で使うエネルギーをほぼゼロまで減らした建物のことです。LED単体ではなく建物全体の省エネ改修を狙う制度で、新築・大規模改修向けの色が強い制度です。
- 対象:業務用建築物全般(介護施設も含む)
- 要件:ZEB基準達成、ZEBプランナー(ZEB計画の設計を担う登録建築士・設計事務所)の関与が必須
- 補助率:建物用途・ZEBランクで変動(1/3〜2/3)
大規模な改修・建替えを計画している施設には強い味方ですが、LED交換だけの用途には大げさすぎる制度です。
自治体の制度:東京都ゼロエミッション補助金 ほか
都道府県・市区町村レベルで多数の独自補助金があります。代表例は次のとおりです(2026年度時点)。
- 東京都 ゼロエミッション補助金:医療法人・公益財団法人も対象。LED・空調・高効率変圧器が補助対象
- 東京都中小企業振興公社 LED照明等節電促進助成金:都内中小企業向け
- 各道府県の脱炭素補助:制度名・時期・補助率は自治体で大きく異なる
厚労省系:社会福祉施設等施設整備費補助金との組合せ
厚生労働省の「社会福祉施設等施設整備費補助金」は LED 単独補助ではありませんが、新築・大規模改修時にLED化を含めた省エネ仕様を組み込むと、間接的にLED化費用を補助対象にできる場合があります。整備のタイミングと重ねるのが現実的な使い方です。

⚠️ 補助金の制度・金額・要件は年度切替で大きく変わります。記事掲載後も毎年4月前後で改訂されるため、申請時は必ず公式サイトでの最新情報の確認と、可能であれば業者・自治体への事前相談を行ってください。
ここまでで分かること: 2026年度はSII補助金が主軸、ZEBは大規模改修向け、自治体補助は地域差大、厚労省系は施設整備と組合せと覚えてください。早めに動くと予算枠も業者の枠も取りやすくなります。
LED化のROIは施設規模別にどう考えるべきですか?(ROI=投資の元を取るまでの計算)
結論からいうと、回収期間は施設規模にあまり左右されず、補助金なしで2〜4年、補助金を使えば1〜1.5年ほど短くなります。設備投資としては短い部類です。
ここでは「補助金あり vs なし」「今やる vs 2027年駆け込み」の2軸で、施設規模別のROIシミュレーションを示します。すべて業界公開情報からの試算値で、実勘定は施設ごとに業者見積もりで確定させてください。
施設規模別の初期投資・回収年数の試算

| 施設規模 | LED初期投資(目安) | 年間電気代削減(照明分) | 回収年数(補助金なし) | 回収年数(補助金1/3活用) |
|---|---|---|---|---|
| 30床 | 200〜300万円 | 60〜90万円 | 3〜4年 | 2〜3年 |
| 50床 | 350〜500万円 | 100〜150万円 | 3〜4年 | 2〜3年 |
| 100床 | 700〜1,000万円 | 200〜300万円 | 3〜4年 | 2〜2.5年 |
| 200床 | 1,500〜2,200万円 | 400〜600万円 | 3〜4年 | 2〜2.5年 |
規模が大きいほど初期投資の絶対額は増えますが、回収年数自体はあまり変わりません。これは「照明電力の削減率」が建物規模に対しておおむね比例するためです。
「今やる vs 2027年駆け込み」のコスト比較
- 今やる場合:補助金あり・業者選択肢広い・回収開始が1〜2年早まる → 早く動いた分の電気代削減も上乗せ
- 2027年駆け込み:補助金枠終了リスク・業者の繁忙期で工事費高騰・在庫の蛍光灯価格高騰
たとえば50床特養を例に、2026年に動く vs 2027年末に動くで試算すると、累積コスト差は約100〜200万円になる計算です(補助金1/3+早期化で電気代削減1.5年分の上乗せ)。
ここまでで分かること: 規模に関係なく回収年数は2〜4年で、補助金を使うと1〜1.5年短縮します。「今やる vs 駆け込み」では100〜200万円規模のコスト差が出る計算になります。
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LED工事業者はどの3基準で選ぶべきですか?
ここの結論はシンプルです。業者は「介護施設の工事実績」「夜間・区画工事への対応」「補助金書類のサポート」の3点で見ると外しにくくなります。
業者選びは「電気工事業者なら誰でも同じ」ではありません。介護施設特有の事情に対応できる業者と、そうでない業者で、工事中の運用負荷が大きく変わります。次の3基準で見ると失敗が減ります。
① 介護施設の工事実績があるか
介護施設の照明は、一般オフィスと違って次のような業種固有の論点があります。
- 転倒予防のため夜間も最低照度を確保しつつ、グレア(まぶしさ)は抑える必要がある
- 認知症対応として「日中はしっかり明るく・夜間は刺激の少ない暖色系」など時間帯別の照度設計が求められる
- 感染対策のため、清掃・消毒で器具表面が頻繁に拭かれる前提の素材選定が要る
これらに知見がある業者は、介護施設の工事実績が複数件以上ある業者に絞られます。「過去にどんな介護施設を担当したか」を最初に聞いてください。
② 夜間・休日対応(入居者の生活を止めない工事)ができるか
介護施設は「営業時間外」がない建物です。日中は利用者・入居者がそこで生活しているため、フロア全体を停電させての一斉工事はできません。次のいずれかが必須になります。
- 夜間工事:22時〜6時など、入居者の活動時間外に施工
- 区画分割工事:フロアを区画ごとに分けて、利用者の動線を確保しながら段階的に施工
- 居室単位の個別工事:入居者の食事・入浴の合間に居室ごとに作業
これらの調整能力は業者の経験値に強く依存します。見積もり段階で「どんなスケジュールを想定しているか」を必ず聞いてください。
③ 補助金申請書類のサポートがあるか
補助金の事務作業は、申請書類だけで20〜50ページになることが珍しくありません。記入項目には「現状の電力使用量」「導入予定設備の型番・スペック」「削減見込みの算定根拠」などが含まれ、施設職員だけで作るのは現実的ではありません。
業者によって、書類サポートのレベルは大きく違います。
- ○ 書類を全部作ってくれる業者:実態のヒアリングだけで提出書類一式を作成
- △ ひな型を提供する業者:書式とサンプルだけ渡されて、本文は施設側
- × 補助金は施設で頑張ってと言う業者:工事のみ・書類は施設の自助努力

ここまでで分かること: 業者選びは「介護施設実績・夜間/区画工事・補助金書類サポート」の3点セットで見ます。1つでも欠けると、工事中の運用負荷か申請の手間で必ずどこかが痛みます。
LED工事業者の比較と見積もり取得にはどんなルートがありますか?
先に答えを言うと、初めてLED工事を検討する施設には、一括見積もりで3〜5社を横並びに比べる方法が、手間とスピードのバランスで一番ラクで現実的です。
では「どうやって候補業者を見つけて比較するか」です。介護施設のオーナー・施設長が取れるルートは大きく3つあります。それぞれの向き・不向きを整理します。
① 自分で1社ずつ問い合わせる
地元の電気工事業者を商工会議所や付き合いのある建築業者経由で紹介してもらい、1社ずつ見積もり依頼する古典的な方法です。
- ○ 個別対応の細やかさ:地元密着業者は工事後のメンテナンスが手厚い
- × 比較が大変:3社見積もりを揃えるだけで1〜2ヶ月、見積書の比較項目を統一するのも一苦労
- × 業者選びの当たり外れが大きい:介護施設の工事経験が少ない業者を引いた場合、判断材料がない
② 一括見積もりサービスを使う
BtoB の業者紹介プラットフォーム(EMEAO! など)に1回問い合わせを入れると、条件にマッチする業者を3〜5社マッチングしてくれるサービスです。介護施設のLED工事という業種特化条件で絞り込めるのが利点です。
- ○ 比較が一瞬:1回の問い合わせで複数社の見積もりが揃う
- ○ 利用は無料:紹介手数料は業者側が負担するモデル
- ○ 条件マッチング:「介護施設の工事実績あり」「夜間工事対応可」などの条件で絞れる
- △ 営業電話:3〜5社からほぼ同時に連絡が来るので、対応時間は1〜2時間まとめて確保する必要がある
③ 業務改善コンサルに相談する
LED化だけでなく「補助金活用+現場運用+業務改善」をまとめて伴走してほしい場合は、業務改善コンサルへの相談が向いています。
- ○ 運用込みで設計:照度設計だけでなく「夜勤動線の最適化」など現場運用と合わせて見てくれる
- ○ 補助金併用:LED補助金だけでなく、IT導入補助金・介護テクノロジー導入補助との組合せ提案も可能
- × コストは別途発生:コンサル費用が乗るが、補助金の取り方次第で吸収可能なケースも
| ルート | 手間 | スピード | コスト | 向いている施設 |
|---|---|---|---|---|
| ① 自分で1社ずつ | 大 | 遅い(1〜2ヶ月) | 安い〜中 | 地元業者と既に付き合いがある |
| ② 一括見積もり | 小 | 速い(1〜2週間) | 中(業者側負担) | 初めてLED工事を検討する施設 |
| ③ コンサル相談 | 中 | 中(1〜2ヶ月) | 中〜高 | 運用改善も同時にやりたい施設 |
初めて LED 工事を検討する施設には② 一括見積もりが現実的です。無料で3〜5社の見積もりが揃うため、価格交渉力が出ますし、業者の対応姿勢を横並びで比較できます。

LED化はどの3ステップで進めるべきですか?
逆算で考えると分かりやすいです。相談から施工完了まで4〜6ヶ月かかるので、2027年末の規制から逆算すると、2026年中の着手が安全圏になります。
業者選びがおおむね決まったら、ここから施工までは標準的に次の3ステップで進みます。施設の運用に合わせた工事計画を立てるためにも、各ステップで何が決まっていくのかを押さえておきましょう。
ステップ1:無料相談・概算見積もり(1〜2週間)
業者に問い合わせると、まずは図面と現状の電力契約情報をベースにした概算見積もりが出ます。この段階では「だいたい何百万円か」「どの補助金が使えそうか」が分かる程度。正式な見積もり額ではないので、3〜5社で並べてみて桁感の確認に使います。
ステップ2:現地調査・補助金申請書類作成(2〜4週間)
本命の業者が決まったら、現地調査が入ります。器具の数を実測し、配線の状況を確認するため、施設に半日〜1日業者が入ります。並行して補助金申請の書類作成が走るのもこの時期。書類作成期間は補助金の公募スケジュールに合わせるため、業者と密に連絡を取り合うことになります。
ステップ3:工事計画・施工(1〜3ヶ月)
補助金の交付決定が出てから、または交付決定を待たずに自費先行する場合は契約確定後に、施工が始まります。介護施設では夜間工事 or 区画分割工事になるため、施工期間は一般オフィスより長めです。50床規模で1.5〜2ヶ月、100床規模で2〜3ヶ月を見込んでください。

ここまでで分かること: 相談から施工完了まで合計4〜6ヶ月が標準です。2027年末の規制を見据えると、2026年中の着手が安全圏です。
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一次情報と統計は何を確認すべきですか?
ここは作り手側の確認の話です。私は制度名や金額を書く前に、公式資料の「年度・対象者・補助率・調査時点」の4点を必ず確認します。ここを飛ばすと、古い数字のまま書いてしまうからです。
根拠としては、経済産業省の省エネルギー政策、中小企業庁の補助金情報、厚生労働省の介護サービス施設・事業所調査、環境省の照明設備関連情報を確認します。LED化は電気代、工事費、補助率、夜間稼働の4要素で回収期間が変わるため、1社見積もりではなく2社以上の比較が必要です。
- 経済産業省 省エネルギー政策
- 中小企業庁 省エネ補助金情報
- 厚生労働省 介護サービス施設・事業所調査
- 環境省 照明設備関連情報
よくある質問は何ですか?
介護施設のLED化と補助金について、相談の現場でよく聞かれる質問を7つにまとめました。
Q1:蛍光灯はいつまで使えますか?
製造・輸入の禁止スケジュールは「コンパクト形と直管ハロりん酸塩形は2026年末、直管三波長形(介護施設の主流)は2027年末」です。既に施設で使っている蛍光灯器具はそのまま使用を続けられます。ただし、新規購入の在庫が枯渇するのは禁止から半年〜1年後と見込まれており、2027年後半〜2028年は品薄・価格高騰が予想されます。古い施設でハロりん酸塩形(NFL系)の直管を使っている場合は2026年末で先行終了する点に注意してください。早めの計画的なLED化が現実的です。
Q2:LED化の初期費用はいくらかかりますか?
本記事のシミュレーションでは、30床で200〜300万円、50床で350〜500万円、100床で700〜1,000万円、200床で1,500〜2,200万円が目安です。器具のグレード・調光制御の有無・配線改修の有無で大きく上下します。補助金を活用すると、概ね1/3〜1/2の自己負担に圧縮できます。
Q3:補助金は誰が申請しますか?業者が代行してくれますか?
原則として申請は施設(事業者)名義で行います。ただし業者が書類作成を全面サポートしてくれるケースもあれば、テンプレートを提供するだけのケースもあります。業者選びの段階で「補助金書類サポートの範囲」を必ず確認してください。SII の省エネ補助金は、製品のSII型番リスト登録がないと申請できないため、業者側の知見が不可欠です。
Q4:工事中、施設は休まないといけませんか?
いいえ。介護施設のLED工事は、夜間工事または区画分割工事が一般的で、利用者の生活を止めずに進めます。ただし、夜間工事は振動・作業音の配慮、区画分割工事は動線の確保と表示が必要で、これらの調整能力は業者の経験値に左右されます。介護施設の工事実績がある業者を選ぶ理由のひとつです。
Q5:補助金が下りない場合はどうなりますか?
申請しても採択されないケースはあります。その場合の対応は契約形態で大きく変わります。「補助金が下りた場合だけ着工する条件付契約」にしておけば、不採択時はキャンセル可能です。一方、「補助金の有無に関わらず着工する契約」だと、自費負担で進めることになります。契約書の文言を必ずチェックしてください。
Q6:一括見積もりサービスを使うと営業電話が増えませんか?
マッチングされた業者から個別に連絡は来ます(通常3〜5社)。ただし「興味のない業者には初回でお断りすれば終わり」のため、長期にしつこい営業電話が来ることはほぼありません。むしろ、地元業者に1社ずつ電話するよりも業者側がスタンバイした状態で連絡してくるため、商談がスムーズに進みます。心配な場合は「連絡方法はメール希望」と最初に伝えておくと、ほぼメールで完結します。
Q7:「今なら補助金で実質無料」という業者の営業は本物ですか?
補助金制度そのものは実在します(SIIの省エネ補助金や自治体の脱炭素補助など)。ただし、「必ず通る」「実質タダ」「今日契約すれば間に合う」と急かす営業には注意してください。補助金は申請しても採択されないことがあり、申請名義は施設(事業者)です。業者が代わりに受け取る仕組みではありません。見分け方は3つで、①SII型番リスト掲載品を具体的に提示できるか ②採択を前提にした契約を迫らないか ③申請書類のサポート範囲を最初に明示するか。一括見積もりで複数社を横並びに比べると、1社の言い値や煽りに乗らずに判断できます。
次に読むべき関連記事は何ですか?
LED化は、補助金・介護ソフト導入・業務改善とセットで考えると効果が大きくなります。あわせて次の記事もどうぞ。
- 記事1「介護施設のIT導入補助金 完全活用ガイド」(LED補助金とIT導入補助金は併用可能なケースあり)
- 記事5「介護ソフト料金比較」(介護ソフト導入とLED化を同時期にやると補助金活用の幅が広がる)
- レビュー記事「発注ナビの評判」(業者選定全般の一括見積もりサービス比較)
- 集客記事「介護現場の属人化を解消する5つのステップ」(業務改善の文脈でLED化も組み込む)

この記事を書いた人は誰ですか?
スガヤン(業務改善コンサルタント)
業務改善コンサルタント(社会福祉法人・知的障害者施設を外部から支援した Excel/VBA/GAS 実装経験あり)が監修しています。本記事は2026年5月時点の業界資料・行政資料・複数業者の公開情報を中立的に整理し、補助金制度の活用論点・業者選定の中立基準・現場運用への影響に絞って解説しています。補助金の制度・金額・条件は変動が大きいため、申請にあたっては各補助金の公式サイト・所管自治体での最新情報の確認を必ず行ってください。
最終更新:2026-06-28
初出:2026-05-26